第4次遠野市健康増進計画を策定

1 計画策定の趣旨及び位置づけ

この計画は、「健康増進法」第8条第2項の規定に基づき、住民の健康の増進に関する施策を定めるもので、主に成人期から老年期の健康づくりの推進及び保健活動の充実を図る取組を示すものです。

なお、この計画は、当市のまちづくりの総合的指針である「第2次遠野市総合計画基本構想・後期基本計画」の「大綱2・健やかに人が輝くまちづくり」の部門別計画として位置付けています。

健康づくりの理念は、ヘルスプロモーションに基づく「健康が最終目的ではなく健康を資源として、その先にある『豊かな人生』の実現」であると考えます。保健福祉等に関連する各種計画との連携を図りながら、住民一人ひとりの豊かな人生の実現を目指し、住民と一体的に計画を推進していきます。

2 計画の期間

この計画は、遠野市総合計画後期基本計画と整合性のある施策を展開するため、同計画の期間と同一とし、令和3年度を初年度として令和7年度までの5年間となります。

3 計画の方向性

前計画は、健康日本21で示されている生活習慣及び環境の改善に係る9領域を主軸に策定しましたが、この計画では以下の方向性を踏まえ、本市の取り組むべき事項を4つの領域に分類し、それを基本方針として計画を策定しました。 

(1)「健康課題」の明確化と改善に向けた施策

前計画の評価、特定健康診査結果や各種保健統計結果、国民健康保険データベースシステム(KDB)等を活用し、各種データ等から本市の健康課題を明確化するとともに、その改善に向けた施策を推進します。

(2)国、県の施策を踏まえた計画

「健康寿命延伸プラン」をはじめとした国の施策、岩手県の「健康いわて21(第2次)」を踏まえ、特に本県の大きな課題である「脳卒中対策」、適切な年代への介入で死亡率の低下につながる「がん対策」、医療費の抑制につながる「糖尿病重症化対策」、「介護予防(フレイル)対策」などに取り組みます。

(3)健康づくりとしての「介護予防(フレイル)」の推進

「健康寿命延伸プラン」に示された重点施策である介護予防対策は、高齢期における「機能低下を防止する」という狭義の視点に捉われることなく、全ては市民一人ひとりの健やかで「豊かな人生」を目指す「ヘルスプロモーション」の理念に基づき、高齢期のライフステージに合わせた健康づくりとして位置づけ、その基盤づくりを推進します。

(4)健康を促進する社会環境の整備

健康づくりは、身近なところで健康への関心を高められる生活環境や、地域全体が健康を推し進める風土・価値観などによっても推進されます。地域住民や健康づくりサポーター等との協同により、健康づくりや地域活動が促進されるようなコミュニティの仕組みや、相互に高め合う社会的土壌(ソーシャルキャピタル)の醸成を図っていきます。

また、その人らしく輝き、安心して暮らせる社会の実現を目指し、「遠野型包括ケアシステム」「地域共生社会」の実現へ向け、保健分野から積極的に参画していきます。

第4次遠野市健康増進計画【令和3~7年度】.pdf [ 11136 KB pdfファイル]