重要文化財千葉家住宅保存修理工事の様子(平成28年度~令和元年度)
平成28年度からはじまった第1期保存修理工事は令和元年度で完了し、令和2年度には 第2期工事が完了。現在は第3期保存修理工事、防災施設等工事を実施しています。
重要文化財千葉家住宅第1期保存修理工事(完了しました)
《工事期間》 平成28年6月20日~令和2年3月23日
《発注者》 遠野市長 本田敏秋
《請負者》 株式会社テラ 代表取締役 三浦貞一
《設計監理》 公益財団法人文化財建造物保存技術協会
《現場代理人》株式会社テラ 菊池清彦
《工事内容》 主屋、大工小屋、ハセ小屋等の解体、正面石垣の積直し、土蔵、石蔵の修理など
令和元年度の工事
令和元年度は、曲り家ウマヤ基礎工事、石垣積上工事、土蔵・石蔵基礎工事、壁修理、屋根工事を行う。
平成30年度の工事
平成30年度は前年度から引き続き曲り家内部の解体と、土蔵・石蔵の解体、ウマヤ下の石垣解体工事を行う。
平成29年度の工事
平成29年度は大工小屋と曲り家の解体工事を行う。曲り家はウマヤを全解体、オモヤを半解体とする。
【大工小屋】発掘調査 7月13日
解体した大工小屋の跡地の表土を除去し、敷地の断面を確認しました。断面から旧地形と盛土部分を部分的に確認することができました。
【大工小屋】軸部の解体 7月4日~
大工小屋の軸部を解体しました。これによって大工小屋は一旦すべて解体しました。
【曲り家】ウマヤ小屋裏床板の解体 6月23日~
曲り家ウマヤの小屋裏の床板を解体しました。ここはかつて使用人の寝部屋や物置として使われました。
【曲り家】ウマヤ軒足場の設置 6月20日~
曲り家のウマヤの軒まわりに屋根の解体などに使用する足場を設置しました。
【大工小屋】壁の解体 6月20日~
大工小屋の土壁を解体しました。一部は大きく切り取りサンプルとして保管し、今後展示などへの活用を検討します。
【ハセ小屋】発掘調査 6月17日~8月2日
昨年度解体したハセ小屋跡の発掘調査を行いました。記録の無かった、建物の曳家や礎石の据え直しの痕跡を確認することができました。現在のハセ小屋の前身の建物のものと見られる礎石の据え付け穴や、建物が建てられる以前に埋葬された大型の獣骨を検出しました。
【大工小屋】屋根の解体 6月1日~
曲り家の後ろにある大工小屋の屋根を解体しました。元々茅葺でしたが痛んでいたため近年鉄板で覆っていました。
【曲り家】ハシリの解体 6月1日~
曲り家の流しにあたる、ハシリの一部解体を行いました。この部分の改造が昭和31年に行われたことを示すものが見つかりました。
【曲り家】ウマヤ大戸まわりの解体 5月29日
曲り家の本来の出入口にあたる、ウマヤの大戸まわりを解体しました。
【曲り家】ウマヤ土間コンクリートの解体 5月26日
曲り家のウマヤの土間コンクリートを解体しました。
【曲り家】ダイドコロ床板の解体 5月23日~
曲り家のダイドコロの床板を解体し、閉ざされていた囲炉裏が姿を現しました。
【曲り家】ウマヤ間仕切りの解体 5月22日
曲り家ウマヤの間仕切りを解体しました。展示のための近年の後補です。
【外便所・鳥小屋】発掘調査 5月17日~5月24日
便槽を埋めて物置になっていた外便所の発掘調査を行い、便所として使われていた当時の便槽を検出しました。便槽は新旧2つ確認することができ、大きい旧便槽は先に埋められており最後は小さい新便槽だけが使用されていたようです。また、外便所の礎石が据えられた時よりも15cmほど埋まっている様子を確認しました。
【大工小屋】床の解体 4月27日~
大工小屋の床板を解体しました。
【曲り家】ウマヤ展示室の解体 4月24日~
展示室としていた曲り家のウマヤの床板を解体しました。
【曲り家】ウマヤ外廊下床板の解体 4月19日~
石垣に張り出した曲り家ウマヤ部分の外廊下の床板を解体しました。
【曲り家】西側庇の解体 4月12日~
曲り家の裏手にあたる西側の庇を解体しました。この庇は近年の後補です。
【曲り家】東側庇の解体 4月12日~
曲り家の表側にあたる東側の瓦の乗っている庇と玄関を解体しました。
平成28年度の工事
工事着手前の千葉家住宅
平成28年度は石垣の下に工事用道路を造成し、左端のハセ小屋及び曲り家左の外便所を解体する。
平成29年1月17日~25日 土蔵の床板解体
土蔵の足回りの破損状況を確認するため、1階の床板を解体した
平成28年12月15日 石蔵のモルタル解体
壁の破損状況を確認するた補修のために塗られていたモルタルをはつって解体
平成28年12月6日 外便所の木部、土台解体
便所は染付磁器の便器が使用され、贅沢にサクラの木を使う特別な造りだった。
平成28年12月5日 外便所の小屋組解体
重要文化財の指定建物ではないが、復旧が前提なので手作業で慎重に解体していく。
平成28年12月1日~3日 外便所の屋根解体
野地板の解体、垂木の解体。
平成28年11月21日~22日 外便所の解体
外便所の屋根を解体。瓦を外すと杉皮が露出。
平成28年11月21日~22日 鳥小屋の解体
外便所と土蔵の間にある鳥小屋を解体
平成28年11月19日 外便所の屋根解体
瓦を撤去
平成28年11月16日 外便所の解体
曲り家の解体足場を組み立てるスペースを確保するために、外便所と鳥小屋を一旦解体
土壁の構造を確認するために土壁の一部を先行して解体
平成28年11月16日 稲荷社裏の巨石崩落防止のためのボーリング調査
敷地内にある稲荷社の裏には崩落する可能性がある巨石があり、崩落防止策を検討するための調査を実施
平成28年10月27日 ハセ小屋の解体終了
礎石だけを残しハセ小屋の解体は終了した
平成28年10月26日 ハセ小屋の柱の解体
部材を傷めないように人力で行い、解体した部材は詳細に調査される。
平成28年10月19日 工事用道路造成と保存小屋建設
石垣下の造成が進み工事用のスペースができてきた
平成28年10月13日 ハセ小屋の小屋組解体
太く長い叉首(さす)という部材をクレーンを使って解体していく
平成28年10月12日 ハセ小屋屋根垂木の解体
細いスギなどの丸太を用いている垂木を一本一本外していく
平成28年9月27日 ハセ小屋屋根の茅解体完了
茅が全て外れた屋根
平成28年9月24日 ハセ小屋屋根の茅解体
傷みが激しい茅を全て外していく
平成28年9月21日 ハセ小屋部材番付
解体した部材がどこのものかわかるように部材に木札を付ける作業
平成28年9月21日 ハセ小屋の屋根解体
茅葺屋根を覆っていたトタンを剥がしたところ どのように葺かれたかも調査
平成28年9月11日 工事用道路等の造成
大型土のうを積んで、解体部材の保管庫の敷地を造成
平成28年9月8日 ハセ小屋柱傾斜実測調査
解体の前に柱の傾斜を測り記録する
平成28年9月7日 工事用道路の造成
徐々に造成工事が進む
平成28年8月19日 工事用道路の造成
解体部材の搬出入や石垣下までの重機の進入路を造成する
平成28年8月19日 解体前のハセ小屋
この工事最初の解体建物となるハセ小屋
平成28年7月27日 地盤調査
敷地内の地盤を調査して組立工事の際の基礎の構造等を検討する