特定外来生物について
特定外来生物とは
特定外来生物とは、海外から入ってきた生物で、人の命や健康、日本の生態系、農林水産業などに被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」によって、国が指定しています。
この法律により、特定外来生物は、「飼養、栽培、保管、運搬、販売、譲渡、輸入、放出(特定飼養施設外への放出)、植栽又は播種(種をまくなど植えること)」などが原則として禁止されており、違反した場合は3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金の罰則規定があります。
特定外来植物に指定されている9種類の植物うち、遠野市では3種類(オオハンゴンソウ、オオキンケイギク、アレチウリ)の侵入・繁殖が確認され、その生息範囲が広がっています。この3種類の特定外来植物が繁殖すると、在来種や農作物の成長が阻害(邪魔をする・さえぎられる)される恐れがあります。
特徴と駆除の方法は下記のとおりですので、お庭や敷地内で見つけましたらご自分で適切に駆除してくださいますよう、ご協力をお願いします。また、発見した生物が特定外来生物か迷った場合は市役所環境課までお問い合わせください。
環境省において作成した、「特定外来植物同定マニュアル」もご活用ください。
⇒ 環境省ホームページ「特定外来植物同定マニュアル」(外部リンク)
オオハンゴンソウの特徴
概要
花
- 開花期は7月~10月
- 舌状花は黄色(10~14枚)
- 花の直径は6~10cm程
- 黄緑色の管状花をつける
葉
- 葉は羽状に5~7裂で、互生(交互)に伸びる
- 葉の裏にのみ短い毛がある
- よもぎの葉に似ている
オキンケイギクの特徴
概要
・オオハンゴンソウと同じく、北アメリカ原産のキク科 多年草。明治時代に観賞用として国内に持ち込まれ、強健で冬季のグランドカバー(雑草の抑制や景観向上・土壌の保水など)用として公園や緑地の緑化、道路のり面用にポット苗で広く普及した。昭和40年代ごろに野生化が確認されている。
・宿根性で根張りが良く、草丈が50~70cmくらいに伸びる。
・根が丈夫で、刈り取ってもすぐに再生して伸びやすい。
花
- 開花期は5月~7月
- 舌状花は黄橙色(8枚位)
- 花の直径は5~7cm程
- 花びらの先端が4~5つに分かれる
葉
- 葉は細長いへら状で対生する(茎の両側に生える)
- 葉の両面に粗い毛がある
- 葉の一番幅がある部分は1cm程度
- 葉は花のそばに付かない
アレチウリの特徴
・北アメリカ原産のウリ科 1年草。つる性植物でツルの長さが10m以上にも伸びる。巻きヒゲ状のツルで他物(植物や電柱、作物など)に巻き付いて伸びていき、覆いかぶさるように繁茂する。
・昭和20年代後半にアメリカやカナダから輸入される大豆に種子が混じって移入してきたものとみられる。国内では、昭和27年に静岡県清水港で発見されたのが最初。その後、全国に広がる。
・県内・市内では、河川敷や畑地、道路のり面、草地などに多く見られる。
・全草(植物全体)に柔らかい鋭いとげがあり、触るとチクチクする。
葉と花、実
- 3~7裂でキュウリの葉に似ている。長柄があり、表面はざらついている。
- 花は雄花と雌花があり、雄花は長い枝の先に房状に付き、雌花は短い枝の先に頭上に多数集まり、淡緑色。
- 一つの実に1個の種子ができる。一株に大きなものだと5,000個の種子ができる。
- 「ウリ」の名がつくが、実は苦くて食べられない。
駆除の方法
- オオハンゴンソウ、オオキンケイギク
- 根を残さないように、スコップなどを使って引き抜く。
(少しでも根を残すと再生します。根を残さないように注意。) - 全体を天日にさらして枯らす。(生きたままの運搬、野外への放出などが禁止されているため。)
- 根や種子がこぼれないように「可燃ごみ」の袋に入れて、燃えるごみとして処理する。
※「オオキンケイギク」は、7月頃には種子ができているものが多いため、触ると種子が飛んでしまいます。
2. アレチウリ
- できるだけツルが伸びる前の小さいうちに抜き取る。
- 1年草であることから、実ができる前の刈り取り。
- ツルをたどって、根を慎重に抜き取る。
- 種子ができる前であれば、刈り倒ししてそのまま枯らす。
- 実や種子ができている場合は、種子を落とさないように袋に入れて密封して枯らす。その後は「燃えるごみ」として処理する。
- 抜き取り等駆除作業は年間に複数回行う。
- 1年草ではあるが、種が地中に残っていると翌年度以降も発芽・成長するので抜き取り等駆除作業は数年続けること。
※駆除の注意点は、「種子をこぼさないこと」「アレチウリが生えなくなるまで継続すること」
参考外部リンク
特定外来生物についての詳しい情報は環境省ホームページでご確認願います。