自然は巧妙な循環構造でなりたっています。特に微生物は、動物の体内にあっても自然界にあってもなくてはならない存在で、生命維持や土壌の分解、汚物の消化に見えない莫大なエネルギーで活躍しています。

生きた好気性微生物と嫌気性微生物をうまく使い分け、温度と酸素をコントロールしながら、最も安定した環境のもとで、し尿をきれいな水と汚泥に振り分け自然に返すーし尿処理施設は、生きているプラントです。

施設全景

本施設の特徴

高負荷脱窒素処理方式

本施設は、コンピュータ制御により「し尿の投入」→「硝化・脱臭」→「仕上げの脱窒」→「処理水取り出し」を1槽で行い、しかも窒素除去効率98%以上という高い数値を得ます生物反応を低いDOレベルで行い、硝化と脱窒を同時に進行させます。硝化・脱窒素槽は、高いMLSS(15,000~20,000ミリグラム/リットル)に保ち、従来の5~8倍の酸素溶解効率を持つポンプ循環型ばっ気装置を採用し除去効率を高めています。

固液分離設備(膜分離方式)

本施設は、膜分離方式を採用することにより、汚泥の性状に影響されず安定した固液分離が可能です。
形式: 高負荷脱窒素処理方式+限外ろ過膜方式
能力: 61kl/日(し尿59kl/日、浄化槽汚泥2kl/日)
着工: 平成元年6月30日
竣工: 平成3年3月25日
施工業者: 栗田工業株式会社